BOKETTO

ヨーロッパ一人旅の記録とひとりごと。

2019-01-01から1年間の記事一覧

ストリートピアノはきらい

また期間限定で、今度は地下鉄の構内にストリートピアノが置かれた。 と、ママが教えてくれたけれど、一瞬はテンションがあがるもののあまり気が向かない。 ずーっと置きっぱなしであれば、弾きたい人も常に混む訳でもないから、注目を浴びたいだけのドヤ顔…

クリスマス

去年の今頃、ドイツに飛んだ。深い意味は無い。「クリスマスはヨーロッパがいい。」そんなことを言っていた。 僕はキリスト教でもないし、この歳になってサンタさんが来る訳でもないけれど、なぜか行事の中ではクリスマスが一番心地よく、わくわくするのだ。…

SHE'S / Letter

僕らは大切な人から順番に傷つけてしまっては後悔を重ねていくそれでも愛したり愛されたいと願っているあなたを守れるほどの優しさを探している 僕らは信じたい人から順番に疑ってしまっては自分を嫌っていくそれでも触れたくて心の奥へ歩み寄るあなたを覆い…

消える命

I will die for you and I will live for youI will cry for you because you're the told me how

可愛げ

怒りの奥にあるのは、哀しさだ。 ぼくが怒りという目立ちたがりの感情に騙されずに、ちゃんと自分のそれに気付ける時は、お風呂かベッドに潜ってピアノの音色に浸った時である。 さっきまで荒々しく火をぶちかましていた山から、一筋の純水が流れる様に、そ…

オーラの出し方

昨日街を歩いていたら、もう描いている道を歩けてる自分がいた。 みなが振り向いた。 自分でもオーラの放ちを感じた。 くそなナンパなど寄せ付けなかった。 サングラスをしなくとも、 久しぶりに堂々とそれを味わった。 “ぼくはこんな所を歩いてる場合じゃな…

目醒ます時

僕はこの平和ボケした、というより歴史や真実を知らないでアメリカの思うつぼに踊らされている日本が嫌なんだ。確かに土の下を剥がないで、綺麗な花だけを見ていたらこの国はとても平和だ。けれど引きこもりも自殺の数も、働く時間も働き方も、自己肯定感の…

そらと子供

空は知っている ぼくたちが苦しむ必要のないことを 僕らは昔しっていた この世は楽しいことしかないことを それはどうかな 「ちがうよ、んな訳ねぇだろ」 と言う人が沢山いるのを余所に、 そうよ〜と楽しそうに生きる人がいる。 校庭ではしゃげる子供が 雨で…

休符

上手いピアニストは休符がある。 下手なピアニストは休符がない。 上手いピアニストには音の響きと、響いた空間の空気を感じられる余裕があるけれど、下手なピアニストは自分の音を聴くのに精一杯で休符すら感じられない。 もっと下手なら、自分の音すら聴く…

どうにもこうにも

一人になりたい時がある 朝でも夜でもなく ずーっと夜の中で 終わらない夜に埋もれたい時がある そこにあるのは夜の黒さに紛れて散らばった、黒い音符だけでいい それら全てに優しく抱かれて そっとそのままねむりたい だれにも、たいようにも照らされず そ…

愛をしらぬ人

ぼくらは愛し方も 愛され方も 学校で習うわけでもなく そうなればどう愛されてきたか それだけが 自分の中での知っている愛になる 映画の世界でどれだけ愛を見ても 愛を形成する食材は親からの愛に尽きる その形が歪であれば それを受け取って育った子も歪に…

ロエベ

愛していた財布が消えた。 中の現金はどうでもいい。あの財布が誰かに取られたことがショックで病む。 仮に30万入っていたとしても、それはまた稼げば良い。また手に入る。 あの誰よりも優しい鞣し革だったあいつとの別れが辛くて仕方ない。 いつも磨いてあ…

黒カレー

久しぶりに一人で外食をした。 無駄に美味く感じた。 母の手料理を食べる機会もなくなり 自分は誰かに作る方で 腹が減ればコンビニでは簡単に何でも食べられてしまい お洒落なレストランの物理的に美味しい料理も好きだけれど 近所の人や昼休みのサラリーマ…

10000時間の法則と運動会の小学生

おれがあの日ピアノを弾くと みんなが喜んだ おれがあの日パスタを振る舞うと 彼は感動した おれがあの日アコーディオンを弾くと 友人は涙した おれがあの日写真を撮ってやると 彼女は美しい自分を知った おれに出会った人たちが おれに出会った良い大人たち…

オナニー

いやはや馬鹿ばっかりだ なにぶん馬鹿ばっかりだ どうにも馬鹿ばっかりだ はなはだ馬鹿ばっかりだ おおよそ馬鹿ばっかりだ えてして馬鹿ばっかりだ 「結婚は人生の墓場だ」って アインシュタインの真似してアッカンベー 最近結婚した渡辺くんが 自慰していた…

ものもらい

目に麦粒腫がポツ、ポツとふたつできた。 夜中に異物感が凄く起き、瞬きが痛くて涙が出たが、こうなって初めて“目”という機能を通して自分がこの世界を“見る”という作業が出来ていることを知る。 もしも目が見えなくなれば、僕が行きたがっていたまだ行った…

そしあ

端から端まで飛んだ 人間に創られたものではない真緑が生き生きと在り、急ぎ行く人が居なくなり、そこに止まった列車もホームも静かに固まっているだけだった。 自動車学校は二時間の予定だったが、一時間のみ頑張った後に残った僕の身体は見事な抜け殻とな…

青い髪の女の子

世界を嫌った、青い髪の女の子。 純粋すぎた少女は この星では生きられなかった。 少女は髪をピンクにした。 自分の中にあるやさしい部分を 色だけでも世界にはめようとした。 けれどピンク色に染った髪は 次第に少女とも分離し、空(くう)をさ迷った。 身体…

この世の人間、あと数日後にしにます。

だったら、最高だ。 みんなが大事な事に気付き、 急に焦り出す人間はほんとに バカすぎてどうしようもないけど それでもみんなが寿命5日なら 急いででも手を繋ぎあって 目を合わせて 想いを伝えるだろう。 それが 死ね でも おまえのことまじ嫌いだった でも…

木漏れ日

この世の夫婦やカップルで、好きなのにすれ違ったり小さな事で蟠りの生じている男女は皆、一週間ほど仕事を休んで遠い外国に行けばいい。 そしたらどんなに今起こっている問題がバカバカしくてアリンコみたいか分かるだろう。そもそも問題ではなかったことに…

宙ぶらりん

散らばった四人の家族の、想いが夫々どこを浮かんでいるか分からないまま、月日は過ぎる。僕の想いは独りでに宙ぶらりんのまま、五線譜からはみ出したピアノの音符の様にひとりぼっちだ。 今すっぴんで外を歩いても僕の目に力が漲切っているのは、この地球に…

せいいっぱい

皆がいま、自分のことで精一杯である。 精一杯同士で上手く愛し合えるのは、女友達同士だけである。 精一杯な男は精一杯な女には気付けない。 精一杯な女は精一杯な男に気付かれない。 精一杯な人間は いっぱいいっぱいの人間は 自分を犠牲にし 誰かを愛する…

ちぎれた楽譜

「ピアノなんか辞める」 「誰がおれにピアノなんて習わせたんだ」 「おれがこんなにピアノを好きにならなければ良かったんだ」 そう数分前に感情を爆発させ泣きながらジャズの楽譜をぶっちぎったぼくは、もう既にピアノを聴いている。 でも今は弾きたくない…

赤色の涙

涙をもっと大きな粒にして、色なんか付けちゃって、もっと目立つ物にしたかった。 そうしたら静かに透明の涙を流すぼくに、気付かないで通り過ぎる人はいなかっただろう。 どうせなら効果音だなんて付けちゃって、みんなが他人の涙に気付く音か、笑ってしま…

列車

便利なものは人をたくさん助け 便利になりすぎたものは時に人を食べてしまう 列車は今日も朝晩と たくさんの人間を運んでいる 普段だれにもありがとうと言われないのに 少し遅れたから、と罵声を浴びる 人を食べる気などなかったのに 自分で止まることのでき…

大腸癌のタクシー運転手

今日のおれの身体はとても公共機関を使う気にはなれない繊細な身体をしていた。人混みは御免だ。朝も夜もタクシーを使った。 おれのタクシーの使い方は他の人とは違う。おれがタクシーを使う目的は、急いでいる時は別として、一瞬でもおれの命を預かると同時…

our earth

The most my favorite pic now.

もしも今日、地震がくるのなら。

今。 数秒後に地下の岩盤が破壊されたら。 今日眠りについたあと、そうなったら。 この文章が最後の言葉になる。 さっきあの人に見せたあの笑顔が最後の笑顔になる。 さっきあの人に見せた怒りが最後の怒りになる。 その人にとっておれの最後の表情は怒りに…

手押し車のおばあちゃん

数日前。地下鉄の階段の一歩手前。手押し車に手をかけたおばあちゃんがいた。 エレベーターもない冷めた地下鉄で、果たしてその手押し車をどう階段下に持っていく気をしているのか、全く行動予想の立たないおばあちゃんがいた。 ぼくの後から駆け足の女性が…

Kiss The Rain

ハンガリーに居た頃、盲目のピアニストと繋がった。なんでかはよく分からない。偶然の出会いなどぼくには無闇に降りかかる。たまたま泊まったホテルのお手伝い君が優芽のピアノ動画を気に入って、「どうしても生で聴きたい!」と言った。すると翌日、彼は道…