BOKETTO

ヨーロッパ一人旅の記録とひとりごと。

がいこく

乗り換えのクアラルンプールなう。 既に心が落ち着いている。 既に自由を感じている。 既にとてつもなく楽だ。 肌の色、メイク、ファッション、国籍のカオスさ 気楽に話しかけてくる子供 「自分」を持った美しい女性 なんだろ 日本にいると「子供」が苦手な…

帰省

2月24日。 約4ヶ月住んだ福岡の街を後にした。 いつもなら飛行機で窓側の席をとって 雲から頭が出るくらいまで上がったところで 涙を流しているおかしな乗客だけれど 今日は一切泣かなかった。 その前に泣き果てていた(笑) むしろ目のカピカピとの戦い…

ママのことば

究極に波が下がりきっていたとき 毎日家に篭って 何もする気も起こらず、 死にそうだったとき。 「帰ってきたら?と言おうとしてたんだよ」 と電話の向こうの声がした。 もう20年もの間、いちばん聞き慣れた声で。 今日、夢でみた。 「ママ」とは、 普通の…

今日

今死ぬのなら、 いったい何人の人にありがとうを 何人の人にごめんねを 何人の人にハグを 何人の人にナイフを わかんない。 じゃあ その全てをせずに 後悔してしまうのなら 一体今日は どれだけ車を走らせればいいんだろう 飛行機に乗って ハンガリーにいる…

終わり

先のことは一切考えずに 「今」だけを生きること それを誰よりも 自由に楽しく実践しているように 思われてて 自分でもそのつもりで だけれど 実は 誰よりも終わりを意識していて それはもちろん 自分の死であったり 友達や家族の死であったり 申し訳ないこ…

成人の日

今日は成人式。 もちろん、いつもと変わらない。 ジムに行く気分でもなく。 本屋に行く気分でもない。 気取ったカフェでもない。 とりあえず、外に出た。 雨。 マクドナルドに入り、 ホットコーヒーのSサイズ。 バッグの中のノートと本を出す。 本の名は「シ…

バリ島行きます

もし、言葉が一番大切なのだとしたら 言語の異なる人間など創らなくてよかった もし、肌の色が一番大切なのだとしたら 肌の色の違う人間など創らなくてよかった もし、容姿が一番大切なのだとしたら ブサイクな人間など創らなくてよかった 世の中全員、美男…

死んだじいちゃん

8月20日。じいちゃんが死んだ。 9年くらい前の話になる。 雨の日。 小学6年生の自分は学校が終わったあと、友達と仲良く下校した。「ウチ(家)で遊ぶ」という幼き自分達にとっては珍しい行事を予定していた日だった。家へ帰ると、傘を被った母さんがい…

あいとわ

色んな人と出会い、付き合い、別れ、 恋人だけではなく全ての人と。 ふと、愛ってなんだ? という疑問は誰かを愛している瞬間でさえ常に居座っている。 いつもは姿を現していないだけで、 空を見上げたり、星や月を眺めたり、 人と抱きしめ合った時、急に姿…

ケーキと猫

夜行性の自分にぴったりな喫茶店を見つけてしまった。 店員さんは女性一人。 猫が二匹いる。 流れているのは静かなクラシック曲。 コーヒーはブレンドのみ。ティーは色んな国のものが揃ってる。 猫は何も言わず、挨拶もせず、 それが自然であるように膝の上…

初めてビールを美味しく感じた日

12月13日。 記念すべき1日となった。 今、自分はほぼニートである。 だがしかし旅を終えた自分は、 「どうにでもなる」はたまた、 「思った通りになる」ことを知ってしまっている。 それはどんな状況であろうと。 だから収入源がなくなろうとも、怖くな…

海と銭湯

海へ行った。 普段住んでいる町から 少し車を走らせただけで、 全然違う世界が広がっていた。 昔の姿のまま育った木の平屋に、 ゆるく干された洗濯物。 2mほどの小さな橋の向こうに、 使い古された自転車。 目の前を横切るママチャリのおじちゃん。 防波堤…

成人式前撮り撮影

人生に一度の成人式。 “振袖の前撮り”なんていう貴重な撮影をプロのカメラマンにお願いするわけでもなく、自分に頼んでくれた友人がいた。 数週間前、いきなり高校時代の友達からフェイスブックのメッセンジャーに連絡が入り、「成人式の前撮りをお願いしよ…

撮影モデル募集について①

これから撮影したいものを紙に具体化してみました。 生々しい直筆なので、 わかりやすくここにまとめると 1 ラムゼイハント症候群の女性 2 50歳以上の女性 3 女性のヌード とにかく「女性」を表現したいようです。 今回は2の「50歳以上の女性」につ…

福岡

勢いで来た。 まだ1ヶ月も経っていないのに、 もうずっと住んでいる気がする。 家も見つかっていない状態で飛行機に乗ってしまい、 福岡の知人だけを頼りにやって来た。 こんなことを学生時代の自分がやれば 「バカ」とか「計画性なさすぎ」と言われていた…

生還(まだトルコ)。

最後の国、トルコにやっと着いた。死ぬかと思った。とりあえず無事に生還した。 ありえない速度で色んな景色を見過ぎて、記憶がちっとも定かじゃない。細かく書いたら手がつりそうなので雑に書いてく。 今回ばかりは文章力がとても欠けているので、恐らく、…

セルビアに来た。

なんかよく分からないけど、 セルビアの首都「Beograd」にいます。 クロアチアのリエカからザグレブ(3時間) ↓ ザグレブで一泊 ↓ ザグレブからセルビアのベオグラード(6時間) ↓ ベオグラードからギリシャのテッサロニキ(14時間) の予定。だった。 …

なぜタダ泊まりさせてくれるか聞いてみた。

「ホテルオーナーが、“ホテル”ではなく“自宅”にタダで泊まらせてくれる」 という異例の赤字経営。 ・ピアノ、アコーディオン弾き放題 ・でかいテレビ付 ・でかい個室付 ・でかいクローゼット付 ・かっこいいシャワールーム付 ・バニラの香りのボディソープ付 …

「君の名は。」

あの日のトルコ人の目に、 オーストリア人の目に、 ハンガリー人の目に、 海辺を歩く鳥の目に、 散歩をする犬の目に、 なぜ自分が映っていたのか分からない。 本当に映っていたのかすら分からない。 アイリッシュパブでの音楽の中に なぜ自分の声が混じって…

アパートを手に入れた。

ありえないことが起こってます。 なんと今、 一日中ピアノが弾けます。 アコーディオンだって、 練習できちゃいます。 ドミトリーを卒業して、 広い部屋に一人で寝れています。 でかいテレビもあります。 キレイなシャワールームも。 ないのはWiFi。 だけ。 …

「もうひとりの自分」

もう少しで旅が終わる。 そしてもう少しで二十歳になる。 色んなことがありすぎて、 毎日が映画の主人公で、 それを文字に起こす作業が追いつかない。 夢のような出逢いに、 夢のような景色。 「もういいよ」と言いたくなるほど その二つが自分の体を激しく…

映画「数時間の恋」

昨日同じホテルで出会った日本人の男の子を見送りにバス停ヘ。バスまでの時間、一緒に軽く辺りを散策する。 昨日はオーストラリア人の女の子がいたので二人の間では英語が飛び変わっていたが、今日はお互い日本人。色々と話が合った。そりゃ、一人でこんなと…

天国に来た。

スロベニア首都「リュブリャナ」から、クロアチア路地裏天国「ロヴィニ」へ。 でかいスーツケースと、得体のしれない荷物(アコーディオン)を背負った女の子。 それに加えて、可愛さを兼ね備えた女の子。自分ならそんな少女が一生懸命歩いていたら、すぐさ…

さよならスロベニア。

初めてスロベニアの地に立った朝。 朝5時。 右も左も前も後ろも分からない。 さみしい。 さむい。 恋しい。 さむい。 さむい。 孤独で死んでしまううさぎのようだった。 “太陽が苦手”とうたいながらも、こういう時には「太陽くらい上がってくれよ」と求める…

はじめての外食

旅を始めてから初めての外食。 レストランでの。 食への欲求は強い様で案外弱く、チーズかパンかオリーブかチョコレートがあれば胃は元気なので、まじでお金がかからない。 そして、更にそれを「一日三食」とか洗脳された常識ではなく常に好きな時間に食べたい…

スロベニアに来た。

ごめんなさい。 先に謝ります。 生きてます。 フェイスブックで、 「携帯死んだのでたすけてください」 と悲鳴をあげたところ、 予想以上に、というか全く予想のしていなかった数々のメールを頂いてしまい、「なんて自分は愛されているんだ」と勝手に愛に浸…

ドイツに拘束されてます(白目)

死んだ。 1時間後には列車に乗り、9時間後にはスロベニアにいる予定だった。 しかし、 メインのスマホが突然死を遂げた!! … イタリア? そんなの知りません。 まだドイツ? うるさいばーか。 さっきまで息をしていた愛しのスマホ。 「生きてることが当た…

イスラム教の断食を試みた結果

9月1日。イスラム教では「イード・アル=アドハー」という、日本語に訳せば「犠牲祭」が開催された。Wikipediaによると、 イスラム教で定められた宗教的な祝日。イブラーヒームが進んで息子のイスマーイールをアッラーフへの犠牲として捧げた事を世界的に記念す…

喧嘩するには共通言語がほしいけど仲直りするにはいらない話

トルコ人と喧嘩した。 同居開始からもうすぐ2ヶ月。 いつもは朝8時半に起床。トルコ人はまだ寝ている。が、その日は10時過ぎまで熟睡、彼の方が先に起きた。 ソファで寝ている自分の元へ彼がやって来て、「〇〇行ってくる」というが勿論聞き取れない。する…

忘れられない日本人

「アコーディオン、初ストリート演奏」とタイトルを付ける予定が、“忘れられない日本人”に会ってしまったので、変更しました。 昨日、この記事に書いた“最高な演奏場所”を目掛けて、途中シャッターを切りたくなる衝動にも打ち勝ち、ニュルンベルクの街を一直…