BOKETTO

ヨーロッパ一人旅の記録とひとりごと。

どうにもこうにも

 

一人になりたい時がある

 

 

朝でも夜でもなく

 

ずーっと夜の中で

 

 

終わらない夜に埋もれたい時がある

 

そこにあるのは夜の黒さに紛れて散らばった、黒い音符だけでいい

 

それら全てに優しく抱かれて

 

そっとそのままねむりたい

 

 

だれにも、たいようにも照らされず

 

そっと穏やかに微笑みながら

 

子宮にいた頃とおんなじポーズで

 

ねむりたい

 

 

ただただ

 

なんにも考えず

 

時すら止まって

 

だあれもいなくなって

 

けれど

 

本当は最初から既にそうだったことを思い出したい

 

 

みんな

ひとりなのだ

 

 

ぼくが自分のものだと大事に箱にしまっている愛しいぬいぐるみ達は、人間は

 

最初から誰のものでもないのだ

 

みんな、だれのものでもない

 

ぼくも、だれのものでもない

 

みんなが初めからひとりで

 

今もこれからもずっとひとりなのだ

 

ひとりぼっちとひとりぼっちが手を取り合って

 

また新たな生命を宿しても

 

ひとりぼっちが増えただけなのだ

 

 

けれど最初からみんな

 

ひとつ

 

 

 

だったんだ。