BOKETTO

ヨーロッパ一人旅の記録とひとりごと。

自殺大国日本

 

家があるのに帰る場所が分からない

 

日本に自殺者が多い理由がよく分かる

 

自分で命を落とす者にも

 

鬱になった人にも

 

本当に冷たいんだ

 

冷たい体温すらないんだ

 

こんな世界のせいで

 

死にたがるのに

 

死にたがる人には

 

興味がない

 

死んだ人には

 

冷たい怒り

 

それが愛だと呼ぶのだろうか

 

おれは愛した人が死んだら

 

愛した人を苦しめた世界を嫌いになる

 

どんなに幸せになるのが人間自身であれ

 

ちょっとの苦しさに

 

手を差し出せる人がいれば

 

生きやすいのに

 

みんな結局自分一人に無我夢中なのだ

 

他人に興味など無い

 

それは本当はみんなが悪いんじゃない

 

必死にならなければ生きていけない

 

忙しさのせいか

 

忙しさは国のシステムのせいか

 

なんでもかんでも

 

鬱になる人が悪いなんていう世界は

 

僕は嫌いだよ

 

じいちゃんは自殺した

 

でも憎んだのは気付いてやれなかった自分と周りの人間だ

 

飛び降り自殺や飛び込み自殺をした人には

 

批判が殺到する

 

そりゃあそうだよな

 

でもさぁ

 

お前の出勤時刻は確かにすげぇ大事だよ

 

お前が家に帰れなくなるのは大惨事だよ

 

でも人が、少なくともさっきまでお前らと同じ時間を刻んで生きていた人が、

 

死んだんだよ

 

もちろんお前が知らない人さ

 

でもそれが友達だったら?

 

お前はグチグチと死んだ人へ文句を言うあいつらを相当許せないだろう

 

もしくはお前が飛び降りようとする

 

当事者になったら?

 

そんなことはねぇか他人に迷惑かけるからな

 

しかし誰にだってあんだよ

 

飛び降りる5年前から飛び降りる事を決意していた人間なんてほとんどいないよ

 

飛び降りた本人は

 

生きていた方が僕は他人に迷惑をかけていたと

 

感じていたかもしれないんだぜ

 

もしくは忙しいみんなに「相談」なんていう迷惑をかけれなかったのかもしれないんだぜ

 

それをそう感じさせないように出来たのは

 

動物でも神様でもなく

 

身近な人間だろう

 

そんな人が一人居るだけで

 

百人の友達を抱えるより生きれる理由になる

 

大人になればなるほど

 

論理的になったり他人との境線がシンプルに引かれたりして

 

友人がとても病んでいたら

 

解決への具体策を見出したり

 

元気を与えようと上から手を差し出すだろう

 

しかし共に涙を流せる程に

 

一緒に考えてくれる人

 

一緒に悩んでくれる人

 

そんな熱量のある人間はくそ少ないんだ

 

もっと寄り添う人間になりたい

 

上から頭をポンポンだけをする人間ではなく

 

横に並んで思い切りハグも出来る人間になりたい

 

僕の中でそれは母だけだ

 

母をいつぶりかに泣かせてしまった

 

僕が泣いていて

 

母も泣いてしまった

 

嬉しくも悲しくもあった

 

両方とても

 

だってそれほど重なってくれる人はいなかったから

 

そんな母の顔と涙を見たら

 

僕は僕を幸せにすることが優先だと

 

シンプルにただ強くそう思えた

 

僕はみんなに期待も希望も抱かせてしまうから

 

そんな多才な人間だから

 

みんなは僕に何を求めているのだろう?

 

こんなに他人に興味が無い人間達に

 

僕は何を提供できるだろう?

 

と考えていた

 

しかしそればかりが先行していた

 

 

 

母へ

 

あなたはとても美しい人です

 

そして誰より僕に対して熱量のある人間です

 

今日僕が泣いている時、大事にしている家族のアルバムを見してくれました

 

しかし僕は息がきゅぅっとつまりそうで「見たくない!!」と言い放ってしまいました

 

その時の哀し淋しそうな表情は、予想通りの表情でした

 

今、僕の家族が幸せじゃないかと言えばそうではありません

 

けれど昔の4人がくっついてニコニコとあまりに幸せそうな距離を見るのが辛かったんです

 

眩しすぎたんです

 

ただ写真を均等に並べただけではない、母の愛が溢れた手作りの写真アルバムは

 

僕もママと同じくらい愛しているし、僕にとっても宝物です

 

あのアルバムを見ている時の愛と幸せと優しさに溢れた微笑む女神の様な母の顔を、

 

今度は僕という人生や僕が出る映画のブックを開かさせて、見たいです

 

あの顔が世界一大好きなんです

 

母は数いる応援者のなかで、最もずばぬけて僕の大ファンであり、理解者であり、僕を産み出した人

 

23歳にもなって僕は母の腕に包まれて啜り泣く人間ですが、

 

何歳になっても関係ないのです

 

永遠に僕は一人の母から生まれた可愛い娘なのだから

 

それか逆に小さくなった母を包み込む日が来るかもしれません

 

そして腕の中にはいなくなる日が来るかもしれません

 

それでも僕達は永遠に繋がっている

 

あんなに長時間ハグをしてくれる人間なんて、これから先どんだけ長生きしようと片手も埋まらんほど少ないんだ

 

ママがママで

 

本当に良かったよ

 

少し待ってて

 

そしてまた腕の中にこもらせて

 

僕の帰る場所はきっとそこだから

 

この地球でどこよりもあったかくて

 

ぎゅうぎゅうに愛のある場所だから

 

ママの腕の中

 

それは僕がヨーロッパ中を駆け巡っても見つからなかった、ずっと求めていた場所

 

強いて言えば、愛と光で包み込んでくれたクロアチアの様な場所

 

今日ママは僕が苦しそうに泣くから、ママも苦しくて辛かったでしょう

 

当事者には当事者の痛みがあるけれど、「何もしてやれないのよ…」という何かをしてあげたい我が子に無力感を抱くのも、きっととても辛いでしょう

 

でもそこはどうか僕に癒させて

 

今日はなんだか嬉しかったんだ

 

川に行かずにママの前で泣けたから

 

そして二人で泣きながらハグすることなんて

 

本当にうちららしくて

 

ああそういえば、昔はよく小さい俺が泣いてるママにティッシュを渡しに行ったり、慰めようと傍にいたりもしたっけなぁ

 

なんて書いてて思い出した

 

そしていつもそこにはぬいぐるみがいた

 

ママはいつもおしゃべりなクセに

 

こういう時にはよしよしやハグのコミュニケーションだ

 

そんなことを思い出していたら、母にティッシュを差し出す機会はめっきり無くなったなぁ

 

と、嬉しくもちょっぴり切なくもなった

 

おうちに帰ろう

 

きっと僕は四六時中そこにいる

 

気づいてなくても常に囲まれてる

 

忘れたら深呼吸をしよう

 

そこには最も知っている愛と人間くささの混じった腕の匂いがあるはずだ