BOKETTO

ヨーロッパ一人旅の記録とひとりごと。

生還(まだトルコ)。


最後の国、トルコにやっと着いた。死ぬかと思った。とりあえず無事に生還した。 

 

ありえない速度で色んな景色を見過ぎて、記憶がちっとも定かじゃない。細かく書いたら手がつりそうなので雑に書いてく。

 

今回ばかりは文章力がとても欠けているので、恐らく、ほとんど理解出来ないだろう。

 

 

まず、セルビアからギリシャへの長距離移動。

 

「夜行列車」という響きにワクワクしていた自分。を崖から落とすような今までにないボロッボロの列車。落書きだらけ。トイレは腐りかけ。列車でお食事でもできるかしら♪なんて甘ったるい夢は見事に打ち消された。

 

席に座り、強制収容所行きの列車だと勘違いしそうな時、一人の青年が目の前に座る。

 

「オレは警察。最初に伝えておくけど、最近この列車で盗みが多発してるんだ。だから寝るときも貴重品は身につけといて。けど心配しないでオレたちがいるから。」

 

 

って。

 

誰が心配しないでいられるかよ。

 

そもそも、おまえは本当に警察なのか?

 

 

「こわい。むり。やだ。しぬ。」

 

しばらく話して彼が本当に警察なのを信用してから(腰にはピストル)、ずっとこれしか言っていなかった。

 

結果、警察官の彼がほとんどずっと一緒に居てくれ、トイレに行くときも荷物を見てくれ、彼のお陰で生き延びた。

 

途中のマケドニア共和国の国境でのパスポートチェックが早朝4時に始まったり、何が起こってるのか、自分がどこにいるのかも把握できない腐った列車で19歳最後の夜を過ごした。

 

 

そんでギリシャテッサロニキ

 

ここでは列車で隣のお部屋にいたお兄ちゃんに救われる。

 

ホテルが安くて一泊4000円。という意味不明な高さに途方に暮れていた僕に、安いホテルが見つかるまで一緒に調べてくれ、更にそこまで連れて行ってくれるという気味が悪い優しさ。自分、なんもしてない。

 

そして着いたホテルがこれまたウケる。

 

学祭のお化け屋敷ですか?

 

としか言葉が出てこないお作り。ここに泊まれる女の子もなかなか居ないだろう(画像あげるの疲れるので気が向いたらFacebookにあげる)。

 

 

そんで、ギリシャは特に何もないや。

 

自分が好きか嫌いか判断するひとつとして、「その国の女の人」が結構重要。憧れる女性が沢山歩いてる所がいい。んだけど、ギリシャは若い子も一切引き算なく全身「女」で着飾った様な、一言でいえばうるさい、激しい、疲れる、感じだったので落ち着かねー。

 

“そこまで意識してないけど、美しくなっちゃってる”感がいい。

 

 

てなもんでそそくさと移動。

バスでフェリー乗り場まで移動。

 

20歳、初めての1日目。

 

何時間だろう、海の前で今までの人生や旅の細いシーンまで繊細に思い出しては、これからの人生を紙に書いた。日本に帰ってからすること、会いたい人、死ぬまでにやりたいこと。

 

 

で、だ。

 

釣りのおじちゃん達に心配がられて色々声をかけられた後、言われた通りフェリー乗り場に行くと、セルビアの腐りかけた夜行列車とは180度変わって大きすぎるフェリーが現れた。

 

船に乗ること11時間。

 

目的地の「キオス島」に到着したことは分かったが、アナウンスのおじさんの英語がどうもギリシャ語にしか聞こえなく、「まだ降りられるのに時間かかるんだろなー」なんて海を見ていたら。

 

 

あれ???

 

 

 

キオス島が遠ざかっていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

はい。やらかしましたー。

 

 

てことで、近くにいたおじさんに泣いて助けを求めたところ、係員のお兄さんが丁寧に対応してくれ「これから船はサモス島に着くから、そこからトルコに行けるよ(今日か明日)」と。

 

みんなで笑うしかなかった。

なんだかハッピー。

 

にしても女の人に助けられたことがほとんど無い。いつも助けてくれるのは男の人。

 

この時、「ネットでチケット買う必要ある?」と聞くと「小さい島だからその場で買えると思うよ!」と言われたことを忘れない。

 

 

サモス島に着いて、別のフェリー乗り場までタクシーで15分。

 

なにがキオス島だよ。

 

こっちの方が小さくて人があったかい。

 

ここで気付くが、スーツケースの車輪を一つ、ギリシャで失ってしまった。に加え、重たいアコーディオン。荷物を預けなければまじでどこへも行けない。

 

預けられそうな所が見当たらないので、数あるカフェの中から、直感で感じのいいお姉さんに話しかける。

 

バナナシェイクあったりするー?あと荷物預けたいんだけど…」

 

すると驚いたことに、カフェの二階がホテルだそうで、フェリーの時間まで荷物を預かってくれた。流石、自分。

 

 

そしてお姉さんに聞いたフェリーチケット売り場まで行くと、

 

閉まっている。

 

 

仕方なくネットを開きチケットを買おうとすると、

 

「NO SEAT」

 

満席。

 

ここへ来て、日本に帰れない説。

 

 

とその下に、違うフェリー乗り場からのトルコ行きが一便。

 

これがギャグなことに、さっきこの島に来るときに着いたフェリー乗り場だった。

 

またタクシーで同じ道を逆戻り。

 

またも一時間ほど海で黄昏れ、トルコの国境を越えるのでパスポートチェックをし、たったの一時間。

 

 

 

トルコ到着。

 

 

なまらキレイ。

 

海。

 

街のライトアップ。

 

 

宿をネットでちゃちゃっと予約し、余裕こいてまた海の美しさに浸かっていた。

 

ら、

 

一人の男性が走ってくる。

かなり焦っている。

 

 

「けいさつ!警察にいくぞ!はやく!!」

 

 

 

????

 

 

 

は?

 

なんかしました自分?

 

 

「みんなまってるからはやく!!」

 

 

あ、パスポートチェックのことですか?

 

てな感じで、

最初からそう言ってくれればいいのに。

 

もーあせるわ。

 

 

 

そして無事に宿に着くんですが、

 

1500円。どでかいベッドのワンルーム

 

 

他のホテルを見ても、ドミトリー部屋よりもでかいベットのワンルームばかりだった。他はどうか知らないけど、トルコのクシャダスって街ではこのスタイルが一般らしい。

 

 

久しぶりにちゃんとしたベッドでゆっくり身体を休める。

 

フェリー続きで体を横にして寝れることがどんなに幸せなことか。おそらく日本人にしたらクソみたいなシャワールームでお湯もちゃんと出なかったけど、この時の自分にとっては最高だった。

 

 

そしてこの次の日のことは、疲れたからもういーや。

 

 

とりあえず無事です。

 

 

 

っていうことだけ。

 

 

 

 

 

ただそれだけ。

 

 

 

 

 

 

残り二日。

といっても明後日はもう飛行機。

 

なので明日は特に何をするのでもなく、

 

ゆっくりと海の前で体を焦げ焦げに焼いてから日本に帰ろうと思います。

 

 

 

おやすみなさい。