BOKETTO

19歳。高校中退後、「好きなことだけして生きていく」ことを決意。高校時代に経験したサロンモデルをきっかけにカメラに恋をし、その他イラスト、ピアノ、旅、多すぎる趣味と日々恋愛中。現在は片思い中のドイツにあるアコーディオンに会うため、ヨーロッパへ。

さよなら、俺のアディダス。

買ったばかりのアディダスのジャージが姿を消した(上だけ)。これで物が消えるのはドイツに来てから3回目。それも消える筈のないものが見事に姿を消すという奇妙なものなので「流石にちょっとおかしんじゃない?」ということで、

 

「いろんなものが消える」

早速、Googleさんに調べてもらいました。

 

ちなみに、この家に着いてまず最初に無くなったのが唯一の上着であったパーカー(GU)。続いて、換金したお金も若干無くなりました。そして新たな上着として購入した、アディダスジャージ。1週間も経たないうちに消えた。

 

全部、失くしたとしても家にあるはずの物だし、お金なんてバックから出してない。すると辿りつくのはもう、Googleさん曰く、オカルト説。ブラックホール説。異次元説。

 

でも一つだけ、心当たりが。

 

最近、うちに女三人組がやって来ていた。

 

同居しているトルコ人(男)の友達だというので家に入れると、夜の9時半まで自称“ディスコ”が始まる。トルコ音楽を大音量で流し、タバコみたいな煙出るやつ(あれなんて言うんだろ)で部屋は煙まみれ。色気のあるようなダンスも終始踊っている訳じゃないし、何がしたいんだか分からない。

 

そんなとき自分はというと、つまらない群からはすっと消えるのがモットーであり特技なので、隣の部屋にすっと避難。“ディスコ”に負けぬようアコーディオンを鳴らそうと、気付けば耳にイヤホンをさして黄昏れている、19の夜。

 

そんでだ。

 

彼女達が帰ったあと、トルコ人が「俺のイヤホン知らない?」というので「知らんよ」というと、「盗まれた。取り返してくる!」と盗んだバイク(※)で走り出す。行先もわからぬまま(※正式には買ったばかりのチャリ)。

 

帰ってきたと思うと、「イヤホンは返してくれない上に知らないフリをするし、あいつらわやだ!」と彼。うん、知ってる。なんでそんな子達と友達なんだ?

 

 

そして次の日の朝。

 

トルコ「俺の時計、知らない?」

 

 

あ。

 

 

あ。

 

 

 

ちょっと待って。

 

 

自分「こっちはアディダスジャージが消えた!!!!」

 

 

 

トルコ「…そういうことか、、。あいつらふぁっく!!!(女三人組)」

 

 

 

てなわけで、次の日も彼女達はドアを叩いてきましたがゴメンなさいしました( ˙꒳​˙ )

 

 

皆に聞けば、「少女達はgypsy(放浪者)だ」というのですが1人の薬指には結婚指輪が。もうこの際、「アディダスのジャージであんたら幸せになれるんやったら自分、何もしていないでも(物盗まれて)誰かを幸せにしてるじゃん!」とまで心を抉ることにしました。

 

ここで一番言いたいことは、盗まれたものがCHANELだろうとGUだろうとそんなのどだっていいんです。

 

でも、最初に無くなったGUのパーカーは、たかがGUのパーカーは、自分にとっては日本を出る前に母が買ってくれた大切なパーカーだったんです。

 

アディダスだって、アディダスショップで買ったアディダスだったら、ここまで心は殺られていない。フリーマーケットで眺めていたら、感じのいいお兄さんが一生懸命説明して、丁寧に手渡ししてくれた、大事なアディダスだったんです。

 

そこには大事なストーリーがある。

 

“古着”や“古本”なんて自分が買って始まるストーリーの前に、既にもう、沢山のストーリーが詰まってる。

 

んなことも知らんで、彼女達は「物を盗んだ」だけだと思ってるかもしれないけど、もっと深いものを盗んでんだよ(ってもう100%彼女達盗んだていで書いてますがそこはのーぷろぶれむ)。想像力が足りない。

 

だから、駅を歩いていてくそみたいな落し物を発見したら、「拾わんでよかったのに」と思われても拾ってあげる。

 

「あ、あの人なんか落っことしたけどなんだ紙切れか」と思ったその紙切れは、その人にとっては大事な人からの大事な手紙かも知れない。

 

逆に、物盗みの彼女達にはただの「盗んできた物」 というストーリーもくそもない物に値する。

 

「盗まないと生きていけない」といった容姿では到底なく、お洒落もしてしまっているところがコワイ。1人、誰の子かわからん小さい女の子もたまに来るんだけど、そんな大人(子供)の背中を見て育っていくのだなーと思うと、こえー。

 

 

それでは聴いてください。

 

俺のアディダス

 

 

 

さよなら、俺のアディダス