BOKETTO

ヨーロッパ一人旅の記録とひとりごと。

寝静まった街を見れば

夜の寝静まった街を見れば この街が人間の物(ぶつ)ではないことがわかる この星が人間の物(ぶつ)ではないことがわかる 人間がこの星に住まわせてもらっている身だということがわかる 真昼間の街にお出かけすれば 人間の街にしか見えないのに 田舎に行けば 人…

「知らない」という恐れ

海外へ行く時に、異常に危険ばかり心配する大人はもう消えた。 なぜなら、海外を知っているのはその人ではなく、もうこちらであるからだ。 僕が海外を経験したからこそ彼らは何も言わなくなったけれど、僕にしたら彼らの方こそ普段の生活に危険はないのかい…

「とまと」

とまとは、赤い。 でも、青いとまともいる。 いつかは赤くなる青いとまともいれば、 黄色いままのとまともいる。 色のちがいだけかと思い、 赤い子どうし 青い子どうし 黄色い子どうし あつめてみたけれど 青い子たちをよくみたら でっかいとまとがひとりぽ…

女性が女性を思い出すために、子供への性のために。

海外へ行くのに細かい理由なんてないけれど、「すきだから」とか「気分で」という真っ当で最大限の素直な表現をしても通じない“うるさい人間”の為に、今まで何度も文字や言葉にしてきた。今だから思うが、その必要はなかった。もしそこに必要性があったとす…

一人映画の果て

今日でこのすっかり住み慣れた家と、そこの唯一の同居人であった年季の入ったピアノとまたねをする。人間は本当に慣れてしまう生き物で、この家に到着した日は子供のようにはしゃぎ喜んだのを鮮明に覚えているが、それから今日までは至って普通の毎日だった…

お金の目覚め

ぼくはこれまで大事なことを忘れていた。 今ぼくらが生きているのは三次元の物質世界だということ。 19歳からのヨーロッパ一人旅で、 「思い通りになる」「どこへ行っても助けてくれる人が現れる」 という引き寄せ慣れをしてしまった僕は 「おかねなんてい…

人類の為の人工第二言語(国際補助語)について

ここ最近、ヨーロッパに来てから「言語」について考えることが本当に多かった。 2年前、初めてヨーロッパに来た自分はなぜだか共通言語の全くないトルコ人と2ヶ月間も一緒に住むことができた。しかもそこにストレスはなく、あるのは簡単な英単語「グッド」…

かなっていた

いま大好きなヨーロッパで、かなり好みの色調の壁、床、小物ひとつ切り取っても本当にお洒落で自分好みの部屋にいる。この細部へのこだわりと、センスの良さがたまらない。日本の賃貸では絶対にない。家のどこを切り取っても、「ふぅ」と美しさと落ち着きを…

おこる

ほんの少し前までは相手に怒りを見せたりぶつけたりするのは"子どもらしい”と思っていて抑え込んでいたけれど、どうせ本当はある怒りを抑えてある日爆発するくらいなら最初から素直に相手に伝えるのが心地いい。ぶつけるのは良くないけど、時にぶつかったっ…

場所

喜怒哀楽の喜だけが詰まった場所とお別れするのは、案外かんたんに出来てしまう。 けれど喜が詰まった場所で沢山泣いたり怒ったり暴れたり、傷や涙も一緒に壁に染み込んだ場所とお別れするのは本当につらいのだ。 わらって、ないて、怒りくるって、争って、…

空から爆弾を落とせる気持ち

たった一度の動作で大量の人間を殺してしまえる爆弾を落とすという行為を、ましてやそれも青くキレイな空から。 一体誰がそんな残酷なことを出来るのだろうと思っていたけれど、このあいだ飛行機に乗りながら地上を見下ろしている頃、とても冷酷なことにちょ…

しあわせの意味

しあわせの意味など、いつも変わる。 自分がどこで、なにで幸せを感じるかだ。 そうでないとかえっておかしなことになる。 いやでもそうなってしまうのが人間らしい。 「〜が叶ったら私はもうなにもいらない」 とか具体的には 「たつやと付き合えたら死んで…

さよならどいつ

もうすぐで女優になる。 今、ドイツからウィーン行きの列車を待っている。 前に住んでいたこともあり、長くいたような気がするが、なんと実は10日しか経っていないという。 10日間で本当に色んなことが、本当に色んなことがあった。 ついていけなかった…

突として

それはある日突として始まり、 そしてまたある日、突としておわるのです。 だれも知らず。 神のみぞ知り。 今、今世で最もカオスな状況に居る。 せんたっきの上に座っている。 湯船のふちが足置き場。 さぞ想像のつかない配置だろう。 ぼくしかいない。 周り…

優しいひと

僕はそんなに強くない。 そんなに強くないというより、とってもよわい。 誰よりもよわい。 すぐに疲れてしまう体も、すぐに傷ついてしまう心も。 ただそれでも人を愛する強さは持っている。 だから愛される力も持っている。 それでも全員からは愛されやしな…

旅行

どこか違う土地に遊びに出向かうことを「旅行」と言うけれど、それは出発する場所=帰る場所があっての話であって、そんな僕らには当たり前の「帰る場所」すら持っていない人や死から避けるのに必死な人を横目にしながら、なんて贅沢な言葉なのだろうと思う…

あん

an-movie.com 以下、ネタバレではあるものの映画の説明も何もないので観てない人には何のことかもわかりません(笑) 登場人物の名前も忘れたので役者さんの名前そのままで。 ----------------------------------------------------- 人間の死はなぜこんなに…

日曜日

今日は日曜日。 みんながお休みの日。 だけどなんでか、家にひとり。 曜日に縛られた生き方はしたくないから、 土曜日を終える喜びも、月曜日を迎える苦痛も 他の人とちがってなにもない。なんにも。 だけどみんなが曜日毎に規則正しい生活を送っているから …

おうこく

ちがう。 今住んでいる場所が優芽の求めている世界が違うというより、この地球のどっかに優芽の描いているずっと探し続けている国がもう既にあって、その国には昔住んでいて、覚えているからこうも哀しいほど愛しく、悲しく、美しく、そして何よりそれを一人…

地震で感じた生きづらさと「依存先増幅」の勧め

北海道での地震。今まで大きな地震やそれによる数日間の停電、断水に遭ったことのない多くの道民が大変な思いをした。食料や非常用品の備蓄をしていた人の方が明らかに少ない。そして約一週間、余震に警戒とのことだったけれど「あれ?(地震あったっけ?)…

人間の街

風邪をひいた のど、はな、悪寒、じゃっかんの熱。 そしてこういう時は大概、同時に涙がでる。 疲れてるんだろう。 せけんは「病院にいけ」というけれど その必要はあまりない。 じぶんがよく知っている。 さて 夜の繁華街を、 夜の邪悪なネオン街を、 ぼく…

贅沢なおっぱい

贅沢な悩み 働きたいのに働けない人にとって 仕事の悩みなど忙しさのストレスなど すべて贅沢にすぎない 仕事が辛い人にとって 「働けない」なんてことは夢のような話 生きたいのに死んでしまった人にとって 「死んでしまいたい」と思い今日も生きている人は…

地震

地震が起きる理由はよくわかってる 小学校で勉強した 理由はよくわかってる だけどそもそも この偉大な宇宙 宇宙という空間にこんな めんどくさい生き物をわざわざ創っておきながら わざわざ多くの死者を出す災害を起こす必要があるのか そもそも偉大な宇宙…

星を見ろ

18歳の頃、「夜は危ない」と言われて悲しかった。 夜の危険ばかりを大人は並べた。 それはそれで別にいい。 今おもえば夜の危険さもよく分かる。 だけどかなしかった。 大人は「星がきれいなこと」を誰も知らかった。 知っていたのかもしれないけれど、 誰…

地球のどこで生きるのか

日本では、「クロアチアに行きました」「セルビアに行きました」とか聞いたことのない、場所も分からない国名に行ったというだけで何故か、“やべえヤツ”にされるような所がある。そこに行った日本人が滅多にいないというのは事実であるから珍しさは確かかも…

人間の一生

人間が蝉や蛍の命を一瞬だと感じるように、 長生きをする亀や海綿動物からしたら 人間の一生なんて ほんの一瞬 なのかな それとも 蝉には一日一日が 人間の10年や20年ほどの時間感覚で 時が存在するのかな 犬や猫の歳の取り方も 人間とは違うから そうい…

こども

バスに乗った。 本を開いた。 横をみたら、おじさんも本を開いていた。 そんな時は、なんだか嬉しい。 バスは小学校の横をとおる。 すると 小学生の長い列がわーわー下校していた。 小さい歳から順に下校していた。 本を閉じてながめていたら 横のおじさんも…

母さんの職場

母さんの職場に行った。 小学生みたいに 家の鍵を忘れて、入れなくって。 母さんが職場を変えたのは最近。 といってもどれくらい時間が経ったかは「大体」という言葉を借りても無理なほど、時間の感覚がわからないけれど。 突然、娘が職場に現れてびっくりし…

神のみぞ知る

朝。 ねぼけまなこでテレビをつける。 映ったのは普段はチャンネルを変えるような いかにも重たいドキュメンタリー番組。 数時間ぶりに開ける目には相当しんどいだろうに 珍しくそこからチャンネルは変えなかった。 7年前の震災のことだった。 家族四人。 …

3月8日

予定より2、3ヶ月早くにバリ島を出た。 けれど感覚は最低でも3ヶ月は滞在していたような。 それもバリだけでなく去年の終わりにした一人旅のような、 色んな国を歩き回ってきた感覚。 けれどどうゆうことやら、 カレンダー的には1週間しか経ってないらし…