BOKETTO

ヨーロッパ一人旅の記録とひとりごと。

「もうひとりの自分」

 

もう少しで旅が終わる。

 

そしてもう少しで二十歳になる。

 

色んなことがありすぎて、

毎日が映画の主人公で、

それを文字に起こす作業が追いつかない。

 

夢のような出逢いに、

夢のような景色。

 

「もういいよ」と言いたくなるほど

その二つが自分の体を激しく襲う。

 

お陰様でここ最近、

感情を司る脳の一部が非常に忙しい。

 

 

 

 

二日前、同じホテルに滞在していたハンガリーは自分とよく似ていた。

 

ずっと雨が続いているので一日中ホテルにいようとしていた自分に話しかけてくれ、直ぐにフィーリングが合い、彼がロヴィニから車で一時間程の街まで連れて行ってくれた。

 

自分がハンガリーに少し住んでいたこともありどこか親近感がある。のに加え、久しぶりに聞くハンガリー語もまた不思議な感覚だった。

 

そんな彼に今日はパフェを奢ってもらい、ロヴィニの街でバイバイをしたのだが、

 

 

彼は本当に「自由人」だった。

 

 

同じくらいどデカい自由の旗を掲げる自分は、会ったばかりなのに何も気を遣っていなかった。お互い臭いくらい自然体でいた。

 

彼が自由でポジティブでバカみたいに子供で純粋なのは、彼のカメラロールを見せてもらった時から知っていた。

 

が、予想以上だった。

 

街に一歩出た瞬間、立ち止まるポイントやカメラを手にするタイミング、写真を撮る時の異常な姿勢、子供を見て微笑む仕草、全て自分にそっくりなのだ。

 

 

そして海を目の前にした時、

 

「神はいると思う?」

 

と彼が聞いてきたので、

“あぁ、そういうことか”と納得した。

 

 

余りにも自分にそっくりで、この日誰かと一緒に過ごしたともあまり思えていない。自分が自分と対話しているようだった。

 

 

車での帰り道には、ふと空を見上げれば見たことのない星の数。あまりの美しさに車を止め敷物を敷き、二人で寝転がった。

 

 

「なんでそんな優しいの?」 

 

という問に、

 

 

「同じホテルの同じ部屋にいた、そしてパーシーが遅い時間に目を覚ましていた、元気には見えなかった、だから話しかけた、そしたらなんと俺の国に住んでいたことがある、そしてフィーリングが合った。」

 

 

「だから、一緒に街へ出た。これのどこがおかしい?至って自然なことだよ。」

 

 

 

と彼は答え、

 

「これが俺の生き方だよ。」

 

と続けた。

 

 

また、

「いつからそんな自由人なの?」

 

 

という問に対しては、

 

「4〜6年前かな」

 

とだけいい、

そのとき彼に何があったのかは分からない。

 

 

他にも色んな話をした。

 

 

↓以下自分が話したこと

(箇条書きで適当に書く)

 

・日本人は働き過ぎて、大人は笑顔を忘れてる。みんなじゃないけど。

・コミュニケーションが外国人の方がとりやすい。

・自分達みたいな自由人は、日本にいると“変人”に見られる。

 

 

↓彼

 

・パーシーは多くの人間とは違う。俺が最初話しかけた時も笑顔がステキで、コミュニケーションのとり方も面白いし、だからみんな好きになるのさ。

・俺はウェイトレスが好きじゃない。みんな笑わないし、作り笑いばかりだからね。

・「音楽」はその人を表す。

・俺がどんなに酒で酔っぱらおうと、パーシーには関係ない。なぜならこれはパーシーの人生じゃない、俺の人生だからね。

 

 

あとは、会話をそのまま書く。

 

自分「一人旅は時に嬉しくも悲しくもさせる。色んな人と会っては別れ、寂しくなって、また今別れないといけないあーあ。」

 

彼「それが人生だよ。でも俺達はハッピーさ。だって同じホテルで出逢って一緒に〜して、〜して、〜して…。そう思わない?」

 

自分「(泣きそう)」 

 

彼「泣く必要はないよ。バスに乗ったらすぐに平気さ。違う街につけば、またそこで良い景色、良いホテル、良い人間に出会うさ。俺みたいなね。」

 

 

そして帰り際。

 

彼「もっと話したいのに、喋ることはあんまり好きじゃない感じ?日本でもこんな感じ?」

 

自分「うーん、もし自分が喋ることが好きなら、カメラや絵や音楽はやらなくてもいいんだよね。言葉で充分。でも違う。言葉よりもフィーリングが好き。」

 

彼「実に面白い。フィーリングはとても大事だね。そしてパーシーは絵を路上で売らないと!必ず多くの人が求めるよ。」

 

 

 

て感じで、

 

もう。

 

 

どれもこれも、

かなり深く理解し合っていた。

 

(更に驚きなことに昨日は別々の一日を過ごしたはずなのに、同じアイリッシュパブに行っていた←)

 

 

 

 

そしてバイバイをする前、また海を二人で眺める時間があったので同じ質問をした時のこと。

 

 

 

自分

「神はいると思う?」

 

 

 

「もちろん。でも空の上じゃない。ここと、パーシーのそこにもね。そしてこれはみんな、同じさ。」

 

 

 

と、彼は自分の胸に拳をあてて笑った。

 

 

me me she RADWIMPS MV - YouTube

 

 

 

そして、

 

彼はいつも歌っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

映画「数時間の恋」

 

昨日同じホテルで出会った日本人の男の子を見送りにバス停ヘ。バスまでの時間、一緒に軽く辺りを散策する。

 

昨日はオーストラリア人の女の子がいたので二人の間では英語が飛び変わっていたが、今日はお互い日本人。色々と話が合った。そりゃ、一人でこんなとこにいるんだもん、お互い変人な訳だ。

 

彼を見送ったあと、かなり小さい街なので適当に歩き回る。

 

そして、何となく立ち寄ったアジアンショップ。特に買う物がなくても堂々と店員と話すのが自分。だが奇跡的に惹かれた指輪があったので、一つ買おうとすると、

 

「これはプレゼントだよ。君はとても可愛いからね。」

 

となんかおじさん、

やたら自分のこと気に入ってた(笑)

 

ありがとう!!!(泣)

 

 

すっかりロヴィニの虜になり、お店を出てまたブラブラしていると海沿いの道端で切り絵をしているおっちゃんがいる。


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(この画像はおっちゃん休憩中)

 

既に一組の夫婦とガタイのいいお兄さんが群れていて、どうやら切り絵で横顔を作ってくれるみたい。自然と輪に入る。

 

流れで自分も作ってもらうことになったが、100クーナ。換金したばかりの自分はあまり金銭感覚が分かっていない(いま計算したら1700円くらいだったw)。

 

が、予想以上の出来!

 


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同じアートをやる人間として、彼がその技術を身に着けた期間だとか、その人を惹き付けてしまう人間力だとか考えれば安いもんだ。

 

するとその切り絵おじさん。隣にいた既に手に切り絵を持ったガタイのいいお兄さんに向かって、

 

「よし。あんたも一人、この子(自分)も一人だ。そこのカフェでコーヒーでも飲みなさい。お金は私が払うから。」

 

と、“男だったら女を連れてくのが普通だろ”的な猛烈な強風を吹かせては、風を止める気もサラサラない。

 

 

もはや強制的にカフェに収容された今会ったばかりの二人。

 

これ、自分はぶっ飛んでるからこういうノリや出逢いはカモンだけど、一般の人がこれされたらとんだ迷惑だよな。 

 

とりあえず二人でカプチーノ

 

ドイツで二ヶ月間生活を共にしたトルコ人とは180度変わって、彼は口数も多くないしかなり落ち着いている。

 

「人と話すのが好き!」というタイプではなさそう。だがしかし、カフェに収容されてしまった以上、会話がないと出られない。

 

仕方なくよくある質問をし合っていたら、職業を聞いた途端、腰を抜かれた。

 

 

なんと、「警察官」!!!

 

 

まとめると‥

 

“28歳(たしか)”

オーストリア人”

“警察官”

 

 

それまで曇っていた街に急に太陽が照らし始めたかのように、二つのカプチーノが乗ったテーブルは急に何かに照らされた。

 

写真を見せてもらうと、まじでポリス。なまら、ポリス。

 

 

ええポリスじゃん!!!www

 

 

通りでそのガタイの良さ。 

 

 

「今自分、警察官(※オーストリア)とコーヒー飲んでんの!!?!」 

 

と鼻水と興奮を止められない。

 

 

それでもトルコ人とはあまりなかった「沈黙」を感じる時間が多く、それがまたぎこちなく、居心地がいい。

 

隣の席に一緒に切り絵をしてもらった夫婦が来たところでまた少し話し、カフェを出る。

 

まだお昼前。

 

切り絵のおっちゃんに手を振り、とりあえず一緒に歩きはじめる。彼は15時にロヴィニを出るらしいが、それまでお互いノープラン。

 

普通に歩いて一周するのに30分もかからない程の旧市街を、ただただ歩き回る。正しくは歩いては海、歩いては海でその都度ただ海を眺めたり寝そべったり、砂浜ではないゴッツゴツの岩を手を取り合って越えていく。

 

第三者には、なんの疑いもなく“ただのカップル”。 

 

ここでも会話が多いわけでもないが、次第にぎこちなかった二人の空間は変わっていく。

 

気付けば自然と手が繋がれていて、もう充分に街を歩き回った二人はコアな路地裏をアイコンタクトと手のリアクションのみで進んでいた。迷路のようなロヴィニで、何かの物語に迷い込んでしまったようだった。

 

それぞれの箇所にどれだけ居座ったか分からない。そしてどれだけ坂道を歩いたかも分からない。美し過ぎるこの国には「時間」と「疲れ」が存在しない。

 

そんな不思議な感覚で細い路地を通り抜けると、見覚えのある風景が二人を待っていた。

 

それは二人が出会った「切り絵じじぃ」のいる広い海。

 

海が視界に入った途端、物語からは抜け出したもののまだ現実ではない夢の中にいる二人は、一番前の席で映画を堪能するかのよう海を占領する。

  

 

「これは夢ー?」

 

 

「夢じゃないよ」

 

 

「また会えるかなー?」

 

 

「すぐにね」

 

 

なんて笑い合ったらもう、彼がロヴィニを出る時間まで僅か10分。何を話すでもなく、あるのは波の音と沈黙のみ。

 

さっき出会ったばかりの日本人のよくわかんない少女と、オーストリア人の警察官の目が視界のど真ん中に入り合う。

 

 

そして、彼が無言で立ち上がるのを合図に、彼の車の駐車場まで一緒に歩く。

 

 

とちょうど反対側の道からバッタリ。一組の夫婦。またも不思議なことに、初めに「切り絵」をしてもらった四人が顔を揃えた。

 

 

駐車場のゲートの前。一旦軽くサヨナラをし、「直ぐ車で出てくるから」と言った彼。

 

 

 

 

 

がしかし。

 

 

 

 

 

 

 

一向に出てこない。

 

   

 

まさか。。

 

 

 

まさか。。。

 

 

 

 

最後に英語聞き間違えたか??!!! 

 

 

???!!

 

 

 

 

この最悪な事態に、もう何も為す術はない。

 

 

暫く待ったがどうしようもないので、

再び、今度は一人で旧市街に迷い込んだ。

 

切なさにも程がある理解の出来ない別れ。

 

カプチーノしかまだ胃に入れていない自分は、大好きなシェイクをアイス屋さんで作ってもらい、また堤防に座る。

 

左手の人差し指には朝にもらった指輪。

 

隣には警察官の彼はもういない。

 

やっぱり夢だったんだろうか?

 

裸足になってしばらく太陽と海を眺めていた。色んな人のことを想って。

 

 
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一人で観る海には、

ついさっきまでの自分がもう、

 

映画化されて映っていた。

 


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 〈感想・ネタバレ〉

 

 

“なぜ連絡先を交換しなかったか” 

 

 きっと、二人は知っている。

 

 

最初から“終わり”が来るのを知っていて、終わりがあるからこそ、それを“終わりのまま”にしたかったんだろう。

 

敢えてややこしく言えば、

  

「終わらせたくなかった」からわざとここで蓋をしたんだろう。

 

 

この夢みたいな街での、夢みたいな出逢いに、スマホという機械を通して簡単に連絡出来てしまうことは、二人にとって美しくはなかったんだろう。 

 

少女が最後に海で映画を観ている時、彼が車で何を考えていたかは分からない。

 

そこでも尚、「いまなにしてんの?」といった連絡の気軽さはきっと、二人の記憶を塗り潰してしまうこととなるだろう。

 

英語を聞き間違えたのか、ただ気づかなかったのか、駐車場で事故ったのか、お腹を壊したのか、真相はわからない。

 

それでもその「分からない」が人間の想像力を掻き立て、更にそれが永遠になることを二人は知っていたんだろう。

 

今の時代、調べれば何でも情報は手に入り、友達とはいつでもどこでも繋がれてしまう。つまり昔に比べて「分からない」の範囲が狭くなり、それもスマホ一つですぐに分かってしまうので“想像力”に欠け、“思いやり”に欠けてしまう。

 

勿論、機械化していく世の中で機械と“共存”していくにはスマホ使うな!ではなく「使い方」を人それぞれ考えればいいのだが、

 

どうも旅をしていたら、フィーリングの良し悪しに関わらず「連絡先を交換する人」と「しない人」がいる。

 

どちらにも本当はこうしてメリットがあるのだが、おそらく結構な人が出会った瞬間に「フェイスブックやってる?」「ラインは?」の流れだろう。

 

 

この、“敢えて連絡先を交換しない”という一見ドMな選択肢。

 

 

それでも必要だったらきっとまたどこかで会うんだろう。切り絵でもしてもらって。

 

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(胸元のハートが2つあるのは1つがパーシーので、もう1つが警察官の彼のだそう。)

 

 

切り絵のおっちゃんは、こうなることを分かっていたんだろうか。

 

 

自分達以外にも、同じようなことをしているのだろうか。

 

 

 

“連絡先を交換する”

 

 

“敢えて連絡先を交換しない”

 

 

 

どちらの「バイバイ」も、

それぞれ自分は好きだ。

 

 

 
米津玄師 MV「アイネクライネ」 - YouTube

 

 

人間や、生花のように、「おわり」がある方が自分には美しさを感じる。

 

厳密には終わりではないのだけれど。

 

 

 

 

 

 

 

天国に来た。

 

スロベニア首都「リュブリャナ」から、クロアチア路地裏天国「ロヴィニ」へ。  

 


でかいスーツケースと、得体のしれない荷物(アコーディオン)を背負った女の子。

 

それに加えて、可愛さを兼ね備えた女の子。自分ならそんな少女が一生懸命歩いていたら、すぐさま荷物を持ってあげるか一声かけるだろうに。

 


やっぱりリュブリャナ、好きじゃねえ。

 


冷たいんだよばーか。

 

特におばさん。バスに乗る時くらい少しは助けてくれよ。笑みの一つも零さずに険しい表情でただ見てくる、あの表情が忘れられない。

 

優しい人も居たけど、街の空気といいすれ違う人といい全体的に冷てえ!気温もさみい!

 

リュブリャナはもういーわ。

 

 


てことで、“路地裏”と“港”がないとそろそろ自分の命に危機を感じるのでバス一本でロヴィニへ。

 


バスは一時間遅れ。バス停を探してるとき、同じようにあたふたしている日本人らしき人を発見。助けるつもりで話しかけたのに、結果とても助けられてしまった。

 

彼女は友達を見送りに来たスロベニア在住の美人さんで、「なんかあったら◯◯においで」と惚れてしまう顔と対応だった。

 

 

 

さて、バス。

 

荷物を預けようとしたらバスの運転手まで冷てえ!おまえがやってくれよ!と言いたいのを抑えて自分で荷物を投下。くそう。

 


バスに乗ると“既に二人席に一人は窓側に座っているあの嫌なやつ”で、一瞬にして直感で席を選ぶ力が問われる。


自分が選んだのは少し真面目そうなジェントルマン。話してみればドイツ人だったので、「二ヶ月住んでたよー」とか「一緒に住んでたトルコ人が恋しくて泣いた」とか色んな話をした。

 

一睡して目を覚ませば「どんなスピードで走ってんだよ」と怖くなるくらい、気付けばスロベニアクロアチアの国境。

 

嫌なくらい美しい。

 

ドイツからスロベニアの時は見たことのない丸さの月が僕を照らしてくれたが、今回は見たことのない丸さ、そして猛烈に赤い太陽が僕を照らしてくれた。

 

それで充分に幸せなのに、バスが進めば進むほど止まらなく広がりはじめる“美”。

 

この時点でもう、「ここだ。」と身体が仰りました。

 

そんな感動を隣のドイツ人と分かち合っていると、朝から何も食べてない僕にピーナッツを与えてくれる彼。そして更に「ここ来年また来る!」と言う自分に、「その時は連絡しいや、妹がいるから泊めてあげるよ」と。

 

これで来年の滞在先はもうオッケー。

 

 

彼と連絡先を交換し、ロヴィニ到着。

 

ロヴィニの地に初めて足を着けた瞬間、初めて空気を取り込んだ瞬間、次は細胞レベルで「ここだ。」と感じる。

 

ホテルまでは徒歩20分。

 

このたかが20分で、充分にその土地の人間性は知ることが出来る。その方法は、“すれ違う人と目を合わせて、ニコッとしてくれるか、睨んでくるか”。

 

で、

 

ロヴィニは天国か。

 

実に8割。8割の老若男女が愛あふれる笑顔を返してくる。何これ。

 

いつもなら真っ先に耳が音楽を欲しがるのに、この街は音楽が無くとも耳さえ寂しくない。

 

そしてホテルまであと16mになった時、すれ違った自転車の少年がストップし、「ホテル行くの?そこだよ!」と教えてくれる。神かもう。

 

ホテルに着くとまた更に天国。

 


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(部屋の写真撮るのわすれた)

 

 

広い。

 

広い。

 

 

広い!!!!!

 

 

そしてついさっき会った自転車の彼と、彼のお父さん?らしき人がホテルのオーナーだった。秒で打ち解ける。オーナーも滞在してる人間もみんなフレンドリー。

 

 

なんだここ!

 

死んでもいいわ! 

 

 

と、興奮してる自分に酸素を与えるヒマもくれず、なんと日本人の男の子と遭遇。

 

更に興奮。

 

その彼とオーストラリア人のモアナみたいな女の子と三人で、この日は食事しました。

 

レストランの店員もまた、神。

  

 

楽し過ぎた。

 

 

にしても、同じ日本人なのにオーストラリア人の女の子がいるから英語で会話し合う感じ(笑)

 

 

色々と、やばす。

 

 

 

因みにこの翌日は、フィクションのような一日。

 

これが映画ならほんと見たほうがいい。

ソッコー記事書きます。

 

 

そろそろ、色々と映画化されそうです。

 

 

さよならスロベニア。

 

初めてスロベニアの地に立った朝。

 

朝5時。

右も左も前も後ろも分からない。

 


さみしい。

 

さむい。

 

恋しい。

 

さむい。

 

さむい。

 

 

 

孤独で死んでしまううさぎのようだった。

 

“太陽が苦手”とうたいながらも、こういう時には「太陽くらい上がってくれよ」と求める自分勝手さ。


やっと太陽が顔を出してくると、共に見え始めるランニングをする若いお兄さん、お姉さん。自転車に乗せたパンの匂いを見事な程にふんわりと残し去るおばさん達。ローラースケートやキックボード、自転車、自由な足で学校に向かう子供達。

 

地元民には“いつもの朝”として映る景色が自分にとっては全て初めてで、消えてしまいたいほど孤独な朝。


そんな時も、やはり「音楽」に頼ることしか生き延びる方法はない。

 

音楽があったから、何とかホテルまでの距離を歩き続けることが出来た。何度も立ち止まった、いや地べたに座り込んだけど。


正直、首都の建物の外観はヨーロッパどこでも殆ど変わらない(自分的に)。どこ行っても美しい。

 

それでも明らかに何かが違う。

その“何か”は、「空気」と「人間」。


道を聞くにしても、個人的に今いるスロベニアはどこか冷たさを感じる。ドイツのように二ヶ月住んでみたら変わって感じるのだろうけど、初めて訪れた時の“感じ方”はとても大事だ。

 

「空気」に関しては嗅覚が感じているのか、触覚なのか、もっとスピリチュアル的な部分でなのか。分からないがその違いを肌は繊細に受けている。

 

これで一部屋に数人泊まるドミトリーではなく、ビジネスホテルのような所に一人泊まりなんてしたら、きっと死ぬだろう。

 

どんな豪華なホテルだろうと、死ぬ。

 

 

2日過ごし終えた今もこの感覚は変わらなく、街にも人にもあまり心が動かなかったのでそそくさと違う所へ移動します(リュブリャナしか行ってないけど)。

 

その国は、「クロアチア

 

 

“ 路地裏 ファン 国 ”

 

で検索したらヒットした「ロヴィ二」という街に行ってきます。

 

どこへ行っても心が動かないのはきっと、もうそこに恋心を寄せているからなのだと思う。

 

 

 

 

通り行く人に突然「hello」と言ってもおかしくない世界なら、何も知らない初めての地でも怖くないかもしれない。

 

ドイツで約二ヶ月間同居したトルコ人は、駅で自分が途方に暮れていなければ友達になってなんかいなかった。

 

「よし、俺ら今から友達。」

 

といって出来る友達なんていないもんだ。友達のほとんどがどう友達になったかなんてよく分からない。

 

それでも日本よりは、通りすがりの人間と笑顔を送りあったり、会話が生まれたりする外国は自分には暮らしやすい。

 

「よし、俺ら今から友達。」

 

のセリフもそこにはあっておかしくもない。

 

 

旅をしていたら色んな人間に出会うけれど、

 

トルコ人だけは気を付けろ!」と言われていたトルコ人と二ヶ月も時間を共にしたし、

 

イスラム教なんかこえー」と思っていたムスリムが一番親切にしてくれたし、

 

「日本人合わねぇ」とグレていたくせにアコーディオン弾いてお金くれた瞬間「日本人最高だな!」とか思ってるし、

 

 

そんなもんだな。

 

 

 

 

これしか動画なかったけどまじで今の自分の心境ピッタリだから聴いてくだたい。たい。 

 

 

 

はじめての外食

   
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旅を始めてから初めての外食。

 

レストランでの。

 

食への欲求は強い様で案外弱く、チーズかパンかオリーブかチョコレートがあれば胃は元気なので、まじでお金がかからない。

 

そして、更にそれを「一日三食」とか洗脳された常識ではなく常に好きな時間に食べたいので、“誰かと同じ屋根の下暮らす”のがどうも向かない僕。外食も同様。

 

それに加え、マクドナルドのハンバーガーみたいに味や量が分かりきったものなら良いが、初めてのレストランで食べ切れない量の物が出てきた場合や、またそれを無理矢理胃に押し込む作業も好きじゃない。

 

のでそういった意味では“誰かと時間を合わせてご飯を食べる”っていうのはちょっと疲れたりする。

 

その時間までに空腹状態を作っておくのも楽しみの一つなんだろうけどね。それがストレスになるような人とは食事はしない。

 

 

 

さて昨日。

 

スロベニアの街をささっとカメラ片手に人歩きして、スロベニア観光、これにて終了。

 

かなり古い街で「ハウルの動く城」っぽさはあるんだけど、別に特別惹かれるもんもない。

 

ただ到着した時は精神的に弱っていただけに「スロベニアくそ」と思っていたので、「あれ、なんだ、キレイじゃんか(なんかごめん!)」と軽く謝罪しておきました。

 

同じ景色でも自分のフィルターを介して全然違う世界に見えるものデスね。

  

 

そんなこんなでこの日、ホテルに戻ったのは夜8時。

 

それまで胃に入れた食物はパンとカマンベールのみ。飲み物は一番安いのを買っていたら、水もオレンジジュースも最高に不味い。ちゃんとしたもの買おう。

 

そんでちょっと外の空気を吸おうと思っていると、ホテルの小さいお庭に一人のおじさん。どでかいバイクを傍に、疲れきった表情。

 

雨で濡れていないベンチがそこだけだったので向かいに座り、もちろん会話の始まり。

 

彼はエクアドル人。一人でバイクと共に旅していて、ついさっき着いたらしい。話をしていたら散歩、という名の夕食に誘われたので、

 

そりゃ、行くよね。

 

 

すっかり綺麗にライトアップしている川を横目に、二人で仲良く同じパスタを食べた。

 

 

写真は、ない。

 

 

今流行りの“インスタ女子”にはならず、目の前にパスタが現れた瞬間食いついた。可愛いかよ。

  

大抵、男の人と食事をする時は“奢ってくれるのを分かってるくせに財布を出すフリをする女”がすきではないので、「おごってくれるのー?ひゃっほーい!」といった具合で食事を共にするのだが、

 

お会計時。

 

このエクアドル人は少し真面目そうだったので自分で払おうと、

 

 

「何円払えばいい?」

 

と聞くと、

 

「何言ってるんだ君はwomenだ。」

 

と返ってきたので、

 

「YOU too.」

 

とユーモアで返しておきました。

 

 

どうもご馳走様でした。

 

 

 

 

 

全く。

 

誰にも負けないほどの。

 

lucky girlです。